東京都は6日、人工知能(AI)技術を活用した自動運転バスの実証実験を、2026年夏に東京・都心部で開始すると発表した。実験は都内の複数路線で行われ、2027年の本格導入を目指す。
実証実験の概要
実証実験では、AIカメラやセンサーを搭載した小型バスが、一般の交通環境の中で自動走行する。ルートは都心部の観光地や商業施設を結ぶ約5キロの区間で、停留所での乗降も自動で行う。車内には安全監視員が同乗し、緊急時には手動運転に切り替える。
安全対策
東京都は安全面を最優先とし、遠隔監視システムを導入する。管制センターからリアルタイムで車両の位置や周辺状況を把握し、異常が検知された場合は即座に指示を送る。また、歩行者や自転車との衝突を防ぐため、AIが歩行者の動きを予測し、減速や回避行動を自動で行う。
技術的特徴
使用されるAI技術は、ディープラーニングを基盤としており、過去の走行データや交通シミュレーションから学習したモデルを搭載。これにより、複雑な交差点や信号機のない横断歩道など、都市部特有の難所でも安全に走行できる。また、天候や時間帯に応じて走行パラメータを自動調整する機能も備える。
今後の展開
実証実験の結果を踏まえ、2027年には複数路線での本格運行を開始する計画。さらに、2040年までに都内のすべての路線バスを自動運転化する目標を掲げる。東京都の担当者は「高齢化社会における移動手段の確保と、運転手不足の解消につなげたい」と述べた。
今回の取り組みは、国土交通省の「自動運転実証実験支援事業」の一環として実施され、総事業費は約10億円。東京都は今後、住民向けの説明会や試乗会を開催し、理解促進を図る方針。



