名古屋市「アスナル金山」営業終了を2036年3月に延期 再開発計画の見直しで方針転換
名古屋市は、金山総合駅前の商業施設「アスナル金山」の営業終了時期を、当初予定していた2027年10月から2036年3月に延期する方針を明らかにしました。この決定は、再開発計画の見直しに伴うもので、市が12日に発表したものです。
工事費高騰で採算性に問題 複合施設建て替え計画が頓挫
市によると、アスナル金山は商業施設やオフィス、ホールなどを備えた複合施設への建て替えが計画されていました。しかし、工事費の高騰が深刻化し、採算が合わなくなることが判明しました。このため、にぎわい作りを目的とした再整備計画を見直す方針に転じたのです。
名古屋市の関係者は、「建設コストの上昇が予想以上に大きく、当初の計画通りでは事業の継続が困難と判断した」と説明しています。地域の活性化を図るためには、より現実的なスケジュールと事業設計が必要との認識を示しました。
日本特殊陶業市民会館は計画通り 2035年度に新劇場開館予定
一方、同じく再開発が進められている日本特殊陶業市民会館については、計画通りに進める方針です。この施設は2027年度末に閉館し、建て替えが実施されます。そして、2035年度には新たな劇場が開館する予定となっています。
名古屋市は、文化施設と商業施設の再整備を区別して対応する姿勢を明確にしました。市民会館のプロジェクトは、予算やスケジュールが確定しているため、変更なく推進される見込みです。
地域経済への影響と今後の展望
アスナル金山の営業延長は、地域の商業活動に一定の安定をもたらすと期待されています。同施設は金山駅前のランドマークとして親しまれており、突然の閉鎖が回避されることで、周辺店舗や利用者にとっては朗報と言えるでしょう。
名古屋市は今後、アスナル金山の再開発計画について、以下の点を中心に見直しを進めるとしています。
- コスト削減に向けた設計の見直し
- 新たな事業スケジュールの策定
- 地域住民や事業者との協議の実施
- にぎわい創出に資する施設機能の再検討
市の担当者は、「地域の活性化を損なわないよう、慎重に計画を練り直したい」と述べ、2036年3月までの期間を活用して最適な再開発案を追求する意向を示しました。今後の動向が注目されます。