任侠電器第19回:甘糟巡査部長の異変に日村が警戒、健一の不可解な行動も
任侠電器第19回:甘糟巡査部長の異変に日村が警戒

任侠電器第19回:甘糟巡査部長の異変と健一の不可解な行動

「おう、健一」と日村が声をかけると、健一は少しばかり姿をくらませていた。日村は「ちょっと姿が見えなかったじゃないか。何をしていた?」と尋ねたが、健一の返答は曖昧だった。「いえ、ちょっと……。ヤボ用で……」と答える健一に、日村は「俺に言えないようなことか?」とさらに問い詰める。しかし、健一は「そんなんじゃないですよ。ほんと、たいしたことじゃないんで……」と、はっきりしない態度を崩さない。この健一らしからぬ様子に、日村は困惑を隠せなかった。

甘糟巡査部長の緊張した訪問

日村が健一の不可解な行動を追及すべきか迷っていると、インターホンのチャイムが鳴り響いた。真吉が「あれ、甘糟さんですよ」と告げる。甘糟達夫巡査部長は、所轄である北綾瀬署のマル暴刑事だ。日村は「いつもの巡回だろう。お通ししな」と指示を出し、真吉が解錠すると、甘糟が事務所に入ってきた。

しかし、日村はすぐに「おや」と思った。いつもの甘糟らしくないのだ。なぜかひどく緊張している様子が窺えた。もともと気弱そうな男で、何でこんなやつがマル暴、つまり暴力団担当の刑事をやっているんだろうと、日村は常々思っていた。だが、これほどまでに緊張している姿は、あまり見かけない光景だった。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

異例の沈黙と日村の警戒

日村は甘糟に「ごくろうさんです。お茶でも飲んでいってください」と声をかけた。いつもの甘糟なら、「お茶なんていいよ。暴力団にお茶いれてもらったなんて世間にばれたら、癒着だなんだって言われるから」などという言葉が返ってくるはずだった。しかし、甘糟は何も言わない。この異例の沈黙が、事務所の空気をさらに重くした。

日村は内心で警戒を強めた。甘糟の緊張した態度と、健一の不可解な行動が、何かしらの関連を暗示しているのではないかと疑念が湧く。マル暴刑事の甘糟が、通常の巡回以外の目的で訪れた可能性も考えられた。日村は、この状況を慎重に見極めようと決意する。

物語は、甘糟の異変と健一の行動が交錯する中、新たな展開を迎えようとしている。日村とその仲間たちの日常に、再び波乱が訪れる予感が漂う。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ