新宿区のProud Partners、外国籍人材と共に日本企業の海外進出を目指す
少子高齢化と人口減少が進む日本において、深刻な人手不足が社会課題となっている。こうした状況の中、外国籍人材との共生が重要なテーマとして浮上している。東京都新宿区に本社を置く「Proud Partners(プラウドパートナーズ)」は、特定技能制度の開始以来、外国籍人材の受け入れと定着を一貫して支援してきた企業だ。同社代表取締役の鈴木竜二氏(40)は明確なビジョンを掲げる。「単なる人手不足の解消に留まらず、外国籍人材と一緒に日本企業の海外進出までを考え、伴走していきたい」と語る。
自身の経験が事業の原点に
2019年に創設された特定技能制度は、一定の専門性や技術を有し、即戦力となる外国人労働者を対象とした在留資格である。介護や工業製品製造業など16分野が対象となっており、出入国在留管理庁の統計によれば、現在30万人以上がこの資格で日本に滞在している。
鈴木氏の事業への思いは、自身のルーツと経験に深く根ざしている。日本人の父と韓国人の母の間に生まれた鈴木氏は、幼少期から母の姿を通じて、外国人が日本で生活する際の困難を目の当たりにしてきた。さらに、高校から大学までシドニーに留学した経験から、外国人が海外で暮らす厳しさも痛感している。
帰国後の2012年には飲食店を起業し、その後は店舗の設計施工事業に転身したが、いずれも成功には至らなかった。次のビジネスチャンスを模索していた矢先、特定技能制度が始まることを知った鈴木氏は、決意を新たにする。「外国人の気持ちをよく理解できる自分が先駆けとなり、業界のスタンダードをつくりたい」と考え、特定技能に特化した人材支援事業に乗り出したのである。
「3方向のありがとう」がやりがいに
過去の起業では、事業継続のための「利益」や「やりくり」ばかりを意識していたが、今回は違っていた。鈴木氏は「初めて志と情熱を持って取り組んだ。これまでの経験と思いがすべて詰まっている」と振り返る。特定技能制度の開始や人手不足の深刻化といった「時流」も追い風となり、会社は順調に成長を遂げている。
就労を支援した外国人とその雇用主から感謝の言葉を直接かけられるだけでなく、両者が互いに感謝し合う姿を目にしてきた鈴木氏。「『3方向のありがとう』を生み出せていることが、大きなやりがいになっている」と語る。これは、外国人労働者、雇用企業、そして支援するProud Partnersの三者が互いに感謝の念を抱く関係性を指している。
ウズベキスタン人材の育成にも着手
昨年秋からは、日本の運送企業からの依頼を受け、ウズベキスタン政府が提供する施設において運転手の育成プログラムを開始した。外食業界向けの支援にも着手しており、今後は建設業界にも事業を拡大する計画だ。鈴木氏は「ウズベキスタン人は温厚で誠実、かつ優秀な人材が多い」と期待を寄せる。
日本政府は「秩序ある共生」を掲げているが、鈴木氏はさらに踏み込んだ視点を持つ。「外国人就労者への手厚い支援だけでなく、外国人の教育や管理など企業側の努力も不可欠だ」と指摘する。その上で、「まずは人材育成に注力し、次に共生した外国人労働者と共に、日本企業を世界に羽ばたかせることが私たちのミッションだ」と意気込みを語った。
Proud Partnersは、単なる人材紹介会社ではなく、外国籍人材と日本企業の双方を支え、グローバルな舞台へ導くパートナーとしての役割を果たそうとしている。少子高齢化が進む日本社会において、外国籍人材の活用は不可欠な要素であり、鈴木氏の取り組みはその可能性を大きく広げるものと言えるだろう。



