虐待や非行の若者を法的に支援、弁護士らがNPO法人設立を目指す
虐待や非行の若者を法的支援、弁護士らがNPO設立へ (15.03.2026)

虐待や非行の若者を法的に支えるNPO法人設立へ、弁護士らが動き出す

兵庫県内の弁護士らが中心となり、虐待や育児放棄など家庭環境の問題で非行に走った中高生や20歳代前半の若者を対象に、法的な相談や支援を行う団体の設立を目指している。今月10日に申請したというこの取り組みは、親権トラブルや金銭問題の解決に焦点を当て、神戸市内で悩みを抱える子どもたちの受け皿となる拠点探しを進めている。

「たけのこプロジェクト」の設立背景と目的

申請されたNPO法人は「たけのこプロジェクト」と名付けられ、タケノコのようにまっすぐに育つ子どもを支えたいという思いが込められている。昨年4月から、弁護士や社会福祉士ら10人が設立準備を進めてきた。設立代表者を務める秋山侑平弁護士(39)は、ネグレクト(育児放棄)など家庭環境の問題で非行に走った子どもたちの事件を扱う中で、「そうなる前に相談できる場所を」と考えたと語る。

弁護士が中心になって運営するメリットは、子どもの権利を守る法律に基づいて対処できる点にある。中高生らが親から虐待を受け家庭から逃げて支援を求めても、親権を持つ親が引き留めたり連れ戻したりするケースがあるが、弁護士が運営する団体であれば、法的根拠で対応し、子どもを助けることができるという。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

ケアリーバーの現状と法的支援の重要性

こども家庭庁によると、児童養護施設や里親家庭のもとを離れた「ケアリーバー」と呼ばれる若者は毎年、約4000人が自立生活を始めているとされる。2024年4月に児童福祉法が改正され、児童養護施設や里親のもとで暮らせる期間の年齢制限が撤廃されたが、それでも自立できずに貧困や孤独に陥る可能性は残る。

秋山弁護士は「行政などの後ろ盾がない民間団体の中には、法的な判断が難しい事例に直面することがある」と指摘し、「弁護士が子どもの代理人となることで、さまざまな紛争を解決できる強みがある」と意義を強調する。このプロジェクトでは、借金などの金銭問題や生活保護など社会的支援の手続きも担う予定だ。

具体的な支援計画と今後の展望

今後、施設を離れてすぐの若者には住民票の手続きや労使契約などの知識を伝える講座を開き、拠点が定まれば、弁護士らとともにコーヒーやお茶を飲みながら悩みを打ち明けられる相談窓口を設ける。将来的には、1泊ほどのショートステイもできる場所の準備も視野に入れている。

2月21日には設立総会が開かれ、神戸市内で若い世代が行きやすい拠点を設ける方針を確認した。場所の提供や出前講座の依頼も受け付けており、秋山弁護士は「子どもたちがカフェに来るような感覚で訪れ、頼りたい時に気軽に立ち寄れる場にしたい」と話している。

問い合わせは、神戸しおさい法律事務所(078・599・7371)へ。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ