兵庫県警が警官採用試験を改革 論文廃止や大学3年生受験可能に
兵庫県警が警官採用試験改革 論文廃止や大学3年生受験可能 (18.03.2026)

兵庫県警が警官採用試験を抜本改革 論文廃止や大学3年生受験可能に

兵庫県警が警察官採用試験の改革に乗り出した。就職戦線で学生優位の「売り手市場」が続く中、人材確保に躍起になっている県警は、2026年度から論文試験を全国で初めて廃止し、大学3年生から受けられる採用区分も新設することを決定した。受験者数の減少が深刻化する中、採用の間口を広げる取り組みが本格化している。

受験者数がピーク時の14%に激減 競争倍率は平成以降最低

県警警務課によると、警察官採用試験の受験者数は「就職氷河期」と呼ばれた2003年度の1万172人をピークに減少傾向が続いている。2024年度の受験者数は1417人と、ピーク時のわずか14%にまで落ち込んだ。2014年度の4003人と比較すると、10年間で3分の1に減少し、平成以降では2番目に少ない数字となった。

競争倍率も3.0倍と、平成以降で最低の水準にまで低下している。近年は売り手市場が続き、官民を問わず人材獲得競争が激化しており、地域間競争にも勝たなければならない状況だ。こうした危機感から、県警は採用方法の抜本的な見直しに踏み切った。

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論文試験を全国初で廃止 試験対策の負担軽減を図る

具体的な改革の柱となるのが、2026年度からの論文試験の廃止だ。これまで交通事故対策や大規模災害への備えなどのテーマを定め、1時間で800字程度にまとめさせる試験を行ってきたが、これを全面的に廃止する。徳島県警と並んで全国初の取り組みとなる。

県警の担当者は「論文が得意でなくても優秀な人材はいる」と説明しており、民間企業とは異なる試験対策の負担をなくすことで、企業との併願者にも受験してもらう狙いがある。代わりに一部の採用区分では、自己アピール文を10分間で記述してもらう方式を導入する予定だ。

大学3年生から受験可能に 早期チャレンジ区分を新設

さらに2026年度には、大学3年生が受けられる「早期チャレンジ区分」も導入する。来年1月に行う第3回試験から実施され、警視庁に次いで全国で2例目となる。この区分では、従来の教養試験の代わりに、民間企業の選考で一般的な適性検査「SPI3」を用いる。

2026年度の試験は3回実施され、退職者の増加に伴って前年より140人多い655人を採用する計画だ。第1回試験は4月3日まで受け付けている。

併願しやすい環境整備も進める 受験者数回復の兆し

県警は既に2025年度の試験から、大阪府警と併願できる試験日に改めるなど、受験環境の整備を進めている。同様に日程をずらした2021年度には受験者が前年から倍増しており、2025年度も暫定値で2000人を超えるなど、回復の兆しが見え始めている。

警務課の担当者は「警察官は刑事や白バイのイメージが強いと思うが、職種は実に多彩です。必ず自分に合う仕事はあるので、目標に向けて努力できる人に応募してほしい」と呼びかけている。問い合わせは県警察官採用センター(0120・145・314)まで。

県警は若者目線を重視し、警察官を募るポスターのデザインも警察学校初任科生に選んでもらうなど、新たな取り組みを進めている。人材不足が深刻化する中、伝統的な採用方法を見直し、時代に合わせた改革を加速させている。

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