大阪市局長のパワハラ26件が第三者機関により認定、職場環境改善を勧告
大阪市の公正職務審査委員会(委員長・金井美智子弁護士)は、2026年3月16日、岡本圭司経済戦略局長(68歳)による市職員へのパワーハラスメント行為があったとして、岡本氏と大阪市に対し、職場環境の改善を求める勧告を正式に行いました。この勧告は、大阪市条例に基づく措置であり、昨年10月に外部窓口への公益通報で発覚した問題を契機に、詳細な調査が実施された結果に基づいています。
調査で明らかになった26件のパワハラ行為の詳細
委員会は、岡本局長への直接聞き取りや、職員延べ166人を対象としたアンケート調査を実施しました。その結果、2024年度以降に発生した以下のような言動が、パワーハラスメントに該当すると認定されました。
- 「(説明を)聞きたくない。顔も見たくない」と声を荒らげた行為。
- 説明に訪れた職員を無視し、長時間立たせ続けたケース。
- 多くの職員の前で「能力・資質に欠ける」と個人攻撃を行った事例。
これらを含む合計26件の言動が、職場環境を悪化させるパワハラ行為として認められました。委員会は、これらの行為が職員の精神的負担を増大させ、業務効率に悪影響を及ぼしたと指摘しています。
岡本局長の反応と経歴、市長の対応
岡本局長は、委員会の調査に対し、認定された26件の言動全てを否定しています。読売新聞の取材に対しては、「受け手が怖いと感じればパワハラであり、その点は認める」と述べつつも、「罵倒や立たせ続けるなど、全くしていない行為が多く認定され、混乱している」とコメントし、認定内容に困惑を示しました。
岡本氏は、大阪府庁に採用され、府民文化部長などの要職を歴任した後、2021年4月に大阪市の局長公募に応じ、経済戦略局長として採用されました。この経歴から、行政経験豊富な人物としての側面も浮き彫りになっています。
一方、横山英幸大阪市長は、3月16日の記者会見で、「勧告を重大に受け止め、再発防止に全力で取り組む」と表明しました。市として、職場環境の改善とパワハラ防止策の強化を進める姿勢を明確にしています。
今後の課題と社会的影響
この問題は、公務員組織におけるパワーハラスメントの実態を浮き彫りにし、第三者機関による公正な調査の重要性を再認識させる事例となりました。大阪市では、勧告に基づき、具体的な改善策の策定と実施が求められており、職員のメンタルヘルスケアや研修プログラムの充実が期待されます。
また、公益通報制度の活用が問題発覚の契機となった点も注目され、組織内部の透明性向上に向けた取り組みが課題として挙がっています。今後の動向が、他の自治体や企業のパワハラ対策にも影響を与える可能性があります。



