高知県の障害者雇用が過去最高を記録、法定雇用率は全国平均を上回る
高知労働局は、2025年6月1日時点における県内の障害者雇用状況をまとめた報告書を発表しました。この調査によると、県内民間企業で雇用されている障害者の数は2232人に達し、過去最高を記録しました。前年比では6.24%の増加を示しており、着実な雇用拡大が進んでいることが明らかになりました。
民間企業の法定雇用率達成割合は55.9%、全国17位の水準
県内民間企業における法定雇用率の達成割合は、前年比0.2ポイント増の55.9%となりました。この数値は全国平均の46.0%を大きく上回り、全国で17位という高い水準を維持しています。しかしながら、2年連続で6割を切っている状況であり、さらなる改善の余地が残されていると言えます。
障害者雇用促進法に基づく法定雇用率の計算方法は複雑で、以下のような基準が設けられています。
- 重度の身体障害者または知的障害者を1人雇用すると、2人の障害者を雇ったとカウントされます。
- 週の所定労働時間が20時間以上30時間未満の場合、重度障害者は1人分、それ以外の障害者は0.5人分として計算されます。
企業規模別の法定雇用率と実雇用率の詳細
法定雇用率は企業の規模によって異なり、以下のように設定されています。
- 労働者40人以上の民間企業:2.5%
- 36人以上の特殊法人、独立行政法人、国立大学法人、国、地方公共団体など:2.8%
- 37.5人以上の都道府県教育委員会など:2.7%
報告対象となった県内612社の実雇用率は、前年比0.07ポイント増の2.6%となりました。これは全国平均の2.41%を上回り、過去最高の数値として記録され、全国で14位の水準に位置しています。雇用されている障害者の内訳は、身体障害者が1098人、知的障害者が589.5人、精神障害者が544.5人となっています。
公的機関における障害者雇用の現状と課題
公的機関においても、障害者雇用は着実に進んでいます。県の4機関(知事部局、公営企業局、県・高知市病院企業団、県警本部)では、在職する障害者の数が180.5人となり、前年より13.5人増加しました。実雇用率は0.09ポイント増の3.05%に達しています。ただし、法定雇用率を達成していない機関もあり、県・高知市病院企業団(実雇用率2.45%)が未達成となっています。
市町村の49機関では、法定雇用率が未達成の機関が18機関あり、香南市(2.16%)、南国市(2.47%)、香美市(2.52%)、高知市(2.62%)などが含まれています。一方で、県教育委員会に在職する障害者の数は212人で、前年より4.5人増加しましたが、実雇用率は0.2ポイント減の3.02%となりました。
国立大学法人高知大学の実雇用率は2.48%、県公立大学法人は2.73%となっており、高等教育機関でも一定の雇用が確保されています。全体として、高知県の障害者雇用は全国平均を上回る水準で推移しており、雇用数の増加という点では積極的な成果を上げていると言えるでしょう。しかし、法定雇用率の完全達成や未達成機関の改善など、今後の課題も明確になっています。



