悪質ホストクラブ摘発者数が大幅減少 改正風営法の効果か
警察庁は4月23日、2025年に全国の警察が摘発した悪質ホストクラブ関連者数が143人であったと発表した。この数字は前年の207人から64人減少しており、減少率は約30.9%に達している。同時に、女性客らからの相談件数や行政処分の件数も減少傾向を示しており、昨年6月に施行された改正風俗営業法の一定の効果が現れているとみられている。
改正法で禁止行為を明確化 罰則も強化
改正風俗営業法は、悪質ホストクラブが客に多額の売掛金(ツケ)を負わせる問題を受けて制定された。主な改正点として、ホストらが料金について虚偽の説明をすることや、客の恋愛感情につけ込んで飲食を促す行為を明確に禁止。さらに、客を不安にさせて支払いのために売春や性風俗店での就労を要求することも禁じた。女性を性風俗店に紹介し、その売り上げの一部を戻す「スカウトバック」行為についても禁止規定が設けられた。
摘発内訳と具体的事例
2025年に摘発された143人の内訳は次の通りである。
- ホスト:54人
- 店関係者:33人
- 客引き:34人
- スカウト:18人
- 性風俗店関係者:4人
具体的な摘発事例として、愛知県警は2025年7月、売掛金の支払いを迫る目的で女性の自宅に押しかけ、声を荒らげて脅したとしてホストクラブ経営者の男を逮捕した。福岡県警も同年11月、支払いのために売春するよう要求したとして従業員の男を逮捕している。いずれの事例も改正風俗営業法が適用されたが、摘発全体における改正法適用件数については明らかにされていない。
法改正による抑止効果に期待
警察庁関係者は「改正法の施行により、悪質な営業行為に対する規制が強化されたことで、一定の抑止効果が生まれている」と分析。多くのホストクラブが集まる東京・新宿区歌舞伎町をはじめとする全国の歓楽街では、違法行為の減少傾向が確認されているという。ただし、完全な根絶には至っておらず、今後も継続的な取り組みが必要とされている。
今回の統計は、法改正から約10ヶ月が経過した時点での暫定的な成果を示すものだ。警察当局は、悪質ホストクラブによる被害防止に向けて、改正法の周知徹底と厳格な運用を続けていく方針を明らかにしている。



