茨城県選挙管理委員会が無効と判断した投票用紙が、28日に公表された裁決書で明らかになった。選挙の結果を覆したのは、長年地元で親しまれた実家が掲げた屋号だった。茨城県と神栖市、候補者で分かれた言い分を読み解く。
「だんごさん」と「まんじゅうや」の2票
この2票の評価が判断を分けた。現市長の実家は菓子製造業を営んでおり、地元では「だんごさん」の屋号で親しまれていた。一方、「まんじゅうや」も同様に実家の商売にちなんだ呼び名とされる。県選管はこれらの投票が現市長を指すと認めず、無効票とした。
裁決書の詳細
裁決書によると、投票用紙に「だんごさん」と記載されたものは、現市長の実家の屋号であることは周知の事実だが、選挙人名簿上の氏名と異なるため、有効票と認められなかった。同様に「まんじゅうや」も無効と判断された。この2票が有効であれば、当選者が入れ替わる可能性があった。
県選管は「投票の秘密は守られるべきだが、選挙の公正さを期すためには、氏名が明確に記載される必要がある」と説明。一方、現市長側は「屋号は長年の慣習で、有効とすべきだ」と主張しており、今後の法廷闘争も予想される。
今回の裁決は、地方選挙における屋号や通称の扱いについて新たな課題を投げかけている。



