新幹線西九州ルートの環境アセス実施、国交次官と交渉中と佐賀知事
整備のあり方が決まっていない九州新幹線西九州ルートの武雄温泉―新鳥栖間をめぐり、佐賀県の山口祥義知事は29日、環境影響評価(アセスメント)の実施について、国土交通省の水嶋智事務次官と交渉中であることを報道陣に認めた。ただ、国の提案は「幅が狭すぎる」と説明し、どの範囲までを対象にするかが焦点だという考えを示した。
水嶋次官と山口知事は昨年10月から非公開での意見交換を重ねており、今月16日にも面会した。水嶋次官は、ルートを特定しない形でのアセスを山口知事に提案したことを明らかにしていた。
山口知事は29日、報道陣の取材に、一定の幅のある帯状の領域でのアセス実施について交渉していることを明かした。しかし、これまでさまざまなルート案が出ているのに対し、国の示した「幅」では排除される案があると強調。「可能性を閉じるのではなくて、北から南まで、広く幅を取るべきじゃないかと言っている」と、国に求めた内容を明らかにした。
そのうえで、アセス実施で国と合意するかどうかは、「幅」の一致が重要だとの見解を示した。また、「ルートを決めようという話は一切ない」と述べ、「県から特定のルートを求めるものではない」という従来の姿勢も強調した。
新鳥栖―武雄温泉間を結ぶルートについては、これまで複数の案が提示されているが、環境アセスを実施することで、より具体的な検討が進むと期待されている。一方で、アセスの対象範囲をめぐる協議は難航しており、今後の動向が注目される。



