ナワリヌイ氏死亡で毒物確認、欧州5カ国がロシアの化学兵器条約違反を非難
【ミュンヘン共同】英国、フランス、ドイツ、スウェーデン、オランダの欧州5カ国は2月14日、2024年にロシア北極圏の刑務所で死亡した反政府活動家アレクセイ・ナワリヌイ氏から採取したサンプルを詳細に分析した結果、毒物の存在が明確に確認されたと発表しました。これを受けて、5カ国は「毒殺を確信している」とする共同声明を発出し、国際社会に衝撃が走っています。
化学兵器禁止条約への違反を指摘
共同声明では、ロシアが化学兵器禁止条約に繰り返し違反している事実は明らかだと強く非難。この問題を化学兵器禁止機関(OPCW)に正式に通知したことも明らかにしました。欧州諸国は、ナワリヌイ氏が刑務所に収監されている間に死亡した点を重視し、「ロシアには毒物を投与する手段、動機、機会が十分にあった」と指摘しています。
ロシア当局の「自然死」主張と対立
一方、ロシア当局はナワリヌイ氏の死因を「自然死」と主張しており、欧州5カ国の声明と真っ向から対立する構図となっています。この分析結果は、国際的な監視の下で実施された科学的検証に基づくもので、その信頼性は高いと見られています。
事件の背景には、ナワリヌイ氏が長年にわたりロシア政府を批判し、反体制活動を展開してきた経緯があります。彼の死亡は、人権問題や政治的自由を巡る国際的な議論を再燃させるきっかけとなりました。欧州5カ国は、今回の声明を通じて、ロシアに対する圧力を強め、化学兵器の不使用を徹底させるよう求めています。
今後、OPCWを中心とした国際的な調査が進展するか注目されます。また、この問題がロシアと欧州諸国の外交関係に与える影響も懸念材料となっています。ナワリヌイ氏の死を巡る真相解明は、国際政治の重要な課題として継続して議論される見通しです。