中国EV大手BYD、米国を提訴 トランプ政権の高関税返還を要求
中国BYD、米国を提訴 トランプ関税返還要求

中国EV大手BYD、米国政府を提訴 トランプ政権の高関税返還を要求

2026年2月10日 – 中国の電気自動車(EV)大手、比亜迪(BYD)が、トランプ米政権時代に課された高関税措置に基づいて支払った関税の返還を求め、米国際貿易裁判所に提訴したことが明らかになった。この動きは、中国の自動車メーカーとしては初めて「トランプ関税」を巡る法的措置を取った事例として注目を集めている。

提訴の背景と詳細

ロイター通信によると、BYDの米国に拠点を持つ子会社4社が、1月下旬に同裁判所に訴えを提起した。提訴の根拠となっているのは、トランプ政権が国際緊急経済権限法(IEEPA)を適用して実施した「相互関税」などの措置だ。この法律は、米大統領が非常事態を宣言し、経済取引を制限する権限を認めるものだが、その合法性については現在、連邦最高裁で審理が行われている。

BYD側は、連邦最高裁で違法判決が出た場合に備え、関税の払い戻しを受けられるよう訴えを起こした。この戦略は、合法性が争われている政策に対して、事前に法的措置を講じることで、将来的な返還を確保することを目的としている。

他の企業の動向と国際的な影響

BYDの提訴は孤立した事例ではない。日本の製造企業などの米国関係会社も、同様に関税の払い戻しを求めて提訴しており、トランプ政権の関税政策に対する国際的な反発が広がっていることを示唆している。これらの措置は、貿易摩擦の長期化や、企業の国際的な事業展開における不確実性を浮き彫りにしている。

BYDは世界有数のEVメーカーとして知られ、米国市場での存在感を高めつつある。今回の提訴は、同社が貿易障壁に対して積極的に法的対応を行う姿勢を明確にし、今後の米中経済関係に影響を与える可能性がある。

今後の見通し

連邦最高裁の審理結果次第では、BYDを含む複数の企業が関税返還を勝ち取る可能性がある。この訴訟は、貿易政策の合法性を巡る法的議論を加速させ、国際貿易におけるルールの再評価を促す契機となるかもしれない。経済専門家らは、この動きが他の中国企業や国際企業による同様の提訴を誘発する可能性を指摘している。

全体として、BYDの提訴は、グローバルな経済環境における企業の権利保護と、政治的決定に対する法的チャレンジの重要性を強調する事例となっている。