アジア開発銀行(ADB)は29日、日本など一部先進国を除くアジア太平洋地域の2026年の経済成長率が4・7%になる見通しを発表した。前回10日の発表では5・1%としていたが、中東地域の情勢混乱に端を発したエネルギー価格高騰の長期化を踏まえ、大幅に引き下げた。
27年予測も下方修正
27年の予測も前回から0・3ポイント引き下げ4・8%とした。原油の平均価格を26年は1バレル=約96ドルとし、27年には約80ドルへ低下するとの想定で分析した。
紛争が再び激しくなり事態がさらに悪化した場合、26年の成長率は4・2%にまで落ち込む恐れがあるとした。
インフレ予測も上方修正
エネルギー価格の高止まりが物価上昇の圧力になるとし、26年のインフレ予測は前回予測の3・6%から5・2%に上方修正した。ADBの神田真人総裁は「修正は深刻化する危機を反映したものだ」とコメントした。
今回の下方修正は、中東情勢の緊迫化がアジア経済に与える影響の大きさを浮き彫りにしている。特にエネルギー価格の高騰は、輸入依存度の高いアジア諸国にとって大きな打撃となる。ADBは、各国がインフレ対策と成長維持のバランスを取る必要性を強調している。



