高市早苗首相とオーストラリアのアンソニー・アルバニージー首相が5月上旬に実施する首脳会談に合わせて発表を調整している「経済安全保障協力に関する共同宣言」の原案が23日、明らかになった。輸出規制などの経済的威圧を強める中国を念頭に置き、レアアース(希土類)を含む重要鉱物やエネルギー、食料といった重要物資の供給網構築に向けた連携強化を柱としている。複数の関係者が明らかにした。
戦略的指針と位置付け
日豪両政府は2022年に安全保障協力に関する共同宣言を発表している。今回は経済安全保障分野に特化した協力や危機管理をまとめた「戦略的指針」と位置付ける。米イランの戦闘終結が見通せず、原油など重要物資の確保に影響が出ている現状も踏まえ、多層的な日豪関係の構築を目指す。
原案の主な内容
原案では、日豪両国の安全保障上の利益に影響を及ぼすような紛争や経済的威圧、不測の事態について情報共有を行った上で対処する方針を明記。重要鉱物などの供給網に悪影響を与える輸出規制に対しては「強い懸念」を表明する。また、国際法や国際貿易ルールにのっとる重要性を強調する見通しだ。
重要鉱物の協力分野では、鉱物の精錬と金属加工能力の強化を盛り込む。これにより、サプライチェーンの強靭化を図る。
- 重要鉱物(レアアースなど)の供給網強化
- エネルギー資源の安定確保
- 食料安全保障の連携
- 輸出規制への対抗措置
今回の共同宣言は、日豪両国が経済安全保障分野で連携を深める重要な一歩となる。中国による経済的威圧が強まる中、両国は協力して重要物資の安定供給を確保し、経済安全保障を強化する方針だ。



