電気風呂でつながる思い出 妻との温泉習慣と愛車「ブッサン号」
電気風呂でつながる思い出 妻との温泉習慣と愛車

愛車のピカピカと体のリフレッシュ スーパー銭湯でのひととき

定期点検と念入りな洗車を終えた愛車は、見違えるほどピカピカに輝いていました。その帰り道、自分の体も同じように清々しくしたいと思い、ふとスーパー銭湯に立ち寄ることにしました。ここは、かつて妻とよく訪れていた思い出深い場所です。妻は大の温泉好きで、熱めの源泉や炭酸温泉を好み、特に電気風呂と水風呂を楽しんでいました。

電気風呂への挑戦 妻の勧めで踏み出した一歩

私は水風呂の冷たさが苦手で、背中がゾクゾクする感覚が嫌いでした。また、電気風呂は感電するようなイメージがあり、長年入ることを避けていました。そのため、湯上りにはいつも私が待たされることが多かったのです。しかし、腰に違和感を感じ始めた頃、妻の勧めで恐る恐る電気風呂に足を踏み入れました。

すると、筋肉が自然にブルブルと震え、骨盤の辺りが何かに強くつかまれるような独特の感覚が広がりました。この体験以来、私は毎回電気風呂に入るようになり、湯上りには妻に「お待たせ」と声を掛ける習慣が生まれました。それまでの待たされる立場から、一転して待つ側へと変わった瞬間でした。

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青空の下での露天風呂 あの世への思いを馳せて

その日も何度か電気風呂を楽しんだ後、私は露天風呂へと移動しました。見上げると、空は澄み渡る青空で、湯気のような薄い雲がゆっくりと流れていました。その景色を見ながら、ふと「あの世にも温泉があるのかなあ」と考えました。きっと、あの世には様々な種類の温泉があり、温泉好きだった妻は毎日湯につかりながら、「お父さん気持ちいいよ」と笑顔で話しているに違いありません。

湯上りには、そこにいないと分かっていながらも、つい妻の姿を探してしまう自分がいました。駐車場に戻ると、妻が娘の愛称と同じ「ブッサン号」と名付けた愛車が待っていました。私は「お待たせ」と声を掛け、エンジンをかけました。愛車は、「めそめそせんと、うちに帰るよ」と言っているかのような優しいエンジン音で動き出し、家路へと向かいました。

この日常の小さな習慣が、妻との思い出を鮮明に蘇らせ、心に温かさをもたらしてくれるのです。大東恒夫(71) 大阪府枚方市

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