フリーランスの保育所利用改善を要請 出版ネッツが都・国に制度見直し求める
出版やインターネット業界で活動するフリーライターや編集者などで構成される労働組合「ユニオン出版ネットワーク(出版ネッツ)」は、3月25日、東京都庁で記者会見を開き、雇用労働者と比較して保育所に入りにくい現状の改善を、東京都および国に対して強く要請しました。この動きは、フリーランスや自営業者が子育てと仕事を両立できる環境整備を求める重要な訴えとして注目を集めています。
保育所入所審査におけるフリーランスの不利な状況
出版ネッツによると、現在の保育所入所審査制度では、育児休業取得者を優先する加点項目が設けられていたり、フリーランスの場合に就労証明の取得が困難であったりするため、実際に保育所を利用しづらいという声が多く寄せられています。組合員の野手香織さんは会見で、「どこに住んでいても、フリーランスや自営業者が不利な立場に置かれることなく、安心して保育サービスを利用できる体制の整備を早急に進めてほしい」と切実に訴えました。
都内市区の対応状況と課題
出版ネッツは昨年12月、東京都内の49市区を対象に、フリーランス・自営業者の保育利用に関する実態調査を実施しました。回答があった30市区のうち、保育所利用の審査において雇用労働者と同様の扱いをしていると明言したのは、わずか17市区に留まりました。この結果について、出版ネッツは「一定の前進が見られる」と評価する一方で、産休や育休が制度として整っていないなど、フリーランス特有の事情への理解がまだ十分ではないと分析しています。
具体的な改善点として、出版ネッツは以下の項目を挙げています:
- 保育所入所審査における加点制度の見直し
- フリーランス向けの柔軟な就労証明方法の導入
- 自治体ごとの対応格差の解消に向けた統一ガイドラインの策定
この要請は、働き方の多様化が進む現代社会において、すべての労働者が平等に子育て支援を受けられる制度設計の重要性を浮き彫りにしています。出版ネッツは今後も継続的に活動を展開し、関係機関との対話を深めながら、実効性のある改善策の実現を目指す方針です。



