働く女性の健康支援、主要企業の7割が「改善余地あり」と認識…読売調査
女性の健康支援、7割の企業が改善余地を認識 (07.03.2026)

働く女性の健康支援体制、主要企業の7割が「改善余地あり」と認識

読売新聞が実施した国内主要企業へのアンケート調査で、働く女性の健康課題に対する支援体制について、回答企業の約7割が「改善の余地がある」または「不十分だ」と認識していることが明らかになった。支援体制の整備は全体的に遅れており、特に更年期対策を課題と捉える企業が多く、企業の取り組みが急務となっている。

調査結果の詳細と企業の認識

調査は今年1月に実施され、主要120社に質問票を送付、94社が回答した(回答率78%)。自社の支援体制について、「十分整っている」と答えたのは29社で31%に留まった。一方、「ある程度整っているが改善の余地がある」が62社、「不十分だ」が1社で、合わせて63社(67%)が現状に課題を感じていることが判明した。

「改善の余地がある」「不十分だ」とした企業に、最も懸案と考える健康課題を尋ねたところ、「更年期」が最多の18社で、以下「女性のがん」と「その他(不妊治療など)」がそれぞれ15社、「月経」が12社と続いた。この結果から、更年期症状への対応が企業にとって特に重要な課題として浮上していることが示唆される。

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支援体制整備の課題と法改正の影響

支援体制を整える上での課題として、複数回答で「社内全体で女性特有の健康課題への理解が不足している」が40社で最も多く挙げられた。これは、制度の整備だけでなく、社内の意識改革が不可欠であることを示している。

昨年6月に改正された女性活躍推進法では、健康上の特性に対する配慮を明記し、今年4月から適用される指針に、休暇制度の充実や相談体制の構築などの取り組みを例示している。これにより、企業は法的な後押しを受けつつ、具体的な対策を進めることが求められている。

経済的影響と専門家の見解

経済産業省は、女性の健康課題を放置することによる経済損失を年間約3.4兆円と推計しており、企業の対応遅れが経済全体に与える影響は無視できない規模となっている。

労働政策研究・研修機構の高見具広主任研究員(人事労務管理)は、「働く中高年が増える中、更年期症状など女性が抱える不調への対応を急ぐ必要がある」と指摘。企業が積極的に支援体制を強化することで、労働環境の改善と経済的損失の軽減が期待できると述べている。

この調査結果は、働く女性の健康支援が単なる福利厚生ではなく、企業の持続的成長と社会全体の課題として重要性を増していることを浮き彫りにした。今後、法改正を契機に、企業の取り組みが加速することが期待される。

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