トランプ政権がミネソタ州での移民摘発作戦を終了「これ以上の流血は見たくない」
米国のトランプ政権は12日、ミネソタ州で展開していた大規模な不法移民の摘発作戦を終了すると正式に発表しました。この決定は、不法移民を取り締まる捜査官が米国籍の市民2人を射殺した事件を契機に、世論の批判が急速に高まったことによる後退と見られています。
世論の批判高まり、作戦終了へ
連邦議会では移民捜査を巡って与野党の対立が続いており、移民当局を指揮する国土安全保障省が予算枯渇により閉鎖に追い込まれる可能性が高まっています。政権で国境管理責任者を務めるトム・ホーマン氏は12日の記者会見で、「作戦終了は私が提案し、トランプ大統領が同意した」と説明しました。
昨年12月から始まったこの作戦には、最大で約3000人の連邦捜査官が参加し、4000人以上を逮捕しました。ホーマン氏は「公共の安全を確保した」と強調しつつも、「これ以上の流血は見たくない」と語り、今後の取り締まりは規模を大幅に縮小して続ける方針を示しました。
強硬な手法が問題視され、改革案求める声
作戦では「移民・関税執行局(ICE)」などの強硬な取り締まり手法が問題視され、野党・民主党は10項目の改革案の実施を政権に求めています。民主党は、政権が要求に応じなければ、国土安全保障省の関連予算案成立に協力しない構えです。
政権側は捜査官のボディーカメラ着用には応じたものの、多くの要求を拒否している状況です。この対立は、移民政策を巡る米国内の深刻な分断を浮き彫りにしています。
国土安全保障省の閉鎖危機と影響
国土安全保障省のつなぎ予算は13日深夜に期限を迎えます。与野党が合意できない場合、同省は閉鎖される見込みです。ただし、昨年成立した追加予算によりICEなどは影響を受けません。
残る政府機関の予算も9月まで確保されており、同省が閉鎖されても国民生活への影響は限定的とみられています。しかし、この閉鎖危機は、移民問題を巡る政治的な緊張が高まっていることを示しています。
今回の作戦終了は、トランプ政権の強硬な移民政策が世論の反発に直面し、調整を余儀なくされた事例として注目されます。今後の移民捜査の在り方や、与野党の対立の行方に、引き続き注目が集まっています。