日本赤十字社の元社長で、国際赤十字・赤新月社連盟のアジア人初の会長を務めた近衛忠煇(このえ・ただてる)さんが死去した。87歳だった。関係者によると、近年は体調を崩して療養中だったという。
日赤社長として14年間リーダーシップ
近衛さんは2005年から2019年まで日本赤十字社の社長を務めた。在任中は、東日本大震災や熊本地震などの大規模災害発生時に迅速な救援活動を指揮。また、シリア紛争やネパール地震など海外の人道危機にも対応し、国際的な赤十字運動の最前線で活躍した。
国際赤十字連盟のアジア人初の会長に
2009年には、世界の赤十字社・赤新月社を統括する国際赤十字・赤新月社連盟の会長にアジア人として初めて選出された。就任後は、アフリカの飢餓やアジアの自然災害に対する支援強化を推進。人道支援の国際的なネットワーク拡大に貢献した。
華麗なる家系
近衛さんは、母方の祖父に戦前の首相・近衛文麿を持ち、実兄は元首相の細川護熙氏。妻は、昭和天皇の末弟である三笠宮崇仁さまの長女・甯子さん。皇室とも縁の深い家系として知られていた。
近衛さんの死去により、日本の赤十字運動の歴史に大きな功績を残した一人が世を去った。関係者によると、葬儀は近親者のみで執り行われる予定。



