兵庫県たつの市新宮町段之上の民家で19日、住人の田中澄恵さん(74)と娘の千尋さん(52)の遺体が見つかった事件で、県警は、事件に関与した疑いが強まったとして、殺人容疑で無職の男(42)の逮捕状を取った。捜査関係者への取材でわかった。
男の所在不明、公開捜査へ
捜査関係者によると、男の所在はわかっておらず、県警は公開捜査に乗り出す方針だ。事件の全容解明に向け、情報提供を広く呼びかけるとみられる。
遺体発見の経緯
捜査本部によると、2人の遺体は19日午前10時半ごろ、安否確認のため家の中に入った警察官によって発見された。澄恵さんは玄関付近、千尋さんはそばの1階廊下で、それぞれ出血して仰向けに倒れていた。ともに首や上半身に複数の切り傷があり、身を守ろうとした際についた防御創も確認された。
玄関先に少量の血痕があり、ドアの鍵はかかっておらず、室内の電気はついていなかった。現場から凶器とみられる刃物は見つからなかったが、紙幣が入った財布や預金通帳、スマートフォンや鍵などは残されていた。
司法解剖の結果
21日に行われた司法解剖で、死因は澄恵さんが失血死、千尋さんは出血性ショックで、ともに首の深い刺し傷が致命傷になったと判断された。死亡推定日時はいずれも13日ごろと推定された。
県警が捜査で千尋さんの生存を最後に確認したのも13日で、千尋さんは夕方ごろに外出先から帰宅したとされる。また、千尋さんがその前に澄恵さんと電話で話していたことも確認されたという。
今後の捜査
県警は何者かが2人を殺害して逃走したとみて、2人の交友関係や死亡前の行動、現場周辺の状況などを詳しく調べていた。現場はJR山陽線竜野駅から北に約10キロの山あいの住宅街で、周辺は比較的静かな環境にある。県警は男の行方を追うとともに、事件の動機や背景についても捜査を進める方針だ。



