ハンセン病元患者415人が再入所 偏見・差別の恐れが背景に
ハンセン病元患者415人再入所 偏見・差別が背景

ハンセン病患者に対する隔離政策を定めた「らい予防法」が廃止された1996年以降の30年間で、全国13の国立療養所から社会復帰したものの、再び療養所に入所した元患者が少なくとも延べ415人に上ることが24日、共同通信の取材で明らかになった。高齢化による健康面の不安や、根強い偏見・差別への恐れが背景にあるとみられる。

予防法廃止から30年の節目に調査

今年4月で予防法廃止から30年、5月で同法を憲法違反とし、国に元患者への賠償を命じた2001年の熊本地裁判決から25年の節目となるのを機に、13療養所の入所者自治会などにアンケートを実施。2~5月、文書や口頭で回答を得た。

再入所の理由について、全国ハンセン病療養所入所者協議会の屋猛司会長(84)=岡山・邑久光明園自治会長=は取材に「外に出ても病歴などを隠さざるを得ず、ストレスがたまる。それだけ社会の偏見・差別がきついということだ」と指摘した。

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高齢化と家族関係の希薄さも影響

高齢化の影響を指摘する意見が複数あり、群馬・栗生楽泉園の笠井智自治会長(82)は、家族・親族との関係の希薄さを挙げた。元患者の多くは高齢で、健康面での不安や介護が必要な状況にもかかわらず、家族の支援が得られにくいことが再入所の一因となっている。

また、社会復帰後も病歴を隠して生活するケースが多く、偏見や差別への恐怖から孤独感や精神的ストレスを抱える人が少なくない。療養所は安心して暮らせる場所として、再び選択される傾向があるという。

今回の調査結果は、ハンセン病問題が依然として解決しておらず、社会の理解と支援が不十分であることを浮き彫りにしている。国や自治体には、偏見や差別をなくすための啓発活動や、元患者の社会復帰を支える体制の強化が求められる。

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