高市首相「時が来た」改憲論議、焦点は「緊急事態条項」に 玉木氏も賛同表明
高市首相「時が来た」改憲、焦点は「緊急事態条項」に

高市首相「時が来た」の改憲発言、緊急事態条項が論議の焦点に

高市早苗首相(自民党総裁)が「時は来た」と憲法改正への強い意欲を示す中、自民党は16日の衆院憲法審査会において、大規模災害時などを想定した「緊急事態条項」の創設に関する集中的な討議を行うよう提起しました。連立相手の日本維新の会や野党の国民民主党も推進の立場で同調し、改憲発議をめぐる論議の重大な焦点として緊急事態条項が浮上しています。

首相の「時は来た」発言と審査会での討議提起

高市首相は12日の自民党大会で「時は来た。改正の発議にめどが立った状態で来年の党大会を迎えたい」と発言し、改憲への積極的な姿勢を明確にしました。これを受けて、今国会2回目となる衆院憲法審査会の自由討議が開かれ、自民党の新藤義孝・与党筆頭幹事は緊急事態条項をめぐり「おおむね意見集約がなされた」と主張しました。

新藤氏は「緊急政令の制定権を内閣に付与することは国家運営にとって死活的に重要だ」と述べた上で、「さらに議論を深めるため、集中的な討議を行ってはいかがか」と呼びかけました。これに対し、維新の西田薫氏は「アクセルを踏んで進めていく」と応じつつも、議論を緊急事態条項と憲法9条に収斂させ、この2項目の集中討議を順次行うことを提起しました。

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緊急事態条項の内容と歴史的経緯

緊急事態条項とは、大規模な災害やテロなどが発生した際に、一時的に政府に権限を集中させて特別な措置を取れるようにする条項です。戦後から改憲論議の中で取り上げられてきました。自民党が野党時代の2012年にまとめた改憲草案では、首相が緊急事態を宣言した場合、内閣は国会を通すことなく緊急政令を作ることができ、「何人も国その他公の機関の指示に従わなければならない」と規定されていました。

しかし、この草案はナチス独裁に道を開く要因となったワイマール憲法48条を想起させるなどの批判が噴出しました。自民党が2018年にまとめた改憲4項目では、衆院解散時に大規模災害が生じる事態を想定し、「国会の機能を可能な限り維持する」として、衆院議員の任期延長を前面に打ち出しています。

玉木氏の賛同と各党の立場

国民民主党の玉木雄一郎氏は、高市首相の「時は来た」という発言に対し「とっくに時は来ている」と賛同を表明しました。緊急事態条項は自民党と維新の連立政権合意書にも盛り込まれており、大災害時などの国会の機能維持や政府の権限強化を定める内容となっています。

一方で、自民党内には衆参で温度差があるとの指摘もあり、改憲論議の加速をめぐっては慎重な意見も存在します。公明党なども含めた与野党間での議論の深化が求められる状況です。緊急事態条項の創設は、国家の危機管理体制を強化する観点から支持される一方で、権力の集中に対する懸念も根強く、今後の審査会での集中的な討議が注目されます。

高市首相のリーダーシップの下、改憲発議に向けた動きが具体化する中、緊急事態条項を中心とした論議が政治日程の重要な課題として浮上しています。各党の主張をすり合わせながら、国民的な合意形成を目指すプロセスが今後、本格化することが予想されます。

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