高市早苗首相は、5月の大型連休中に訪問するベトナムで行う演説において、外交の柱である「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」を進化させるための新たな構想を発表する方針を固めた。複数の政府関係者が23日、明らかにした。
FOIPの戦略的進化
FOIPは、ルールに基づく国際秩序の構築を目指す構想で、2016年に当時の安倍晋三首相が提唱した。高市首相は今年2月の施政方針演説で、地政学的な競争の激化や人工知能(AI)などの新技術をめぐる覇権争いといった国際情勢の変化を受け、「FOIPを戦略的に進化させる」と述べていた。
連携強化の方向性
新構想では、中国の経済的威圧や中東情勢を踏まえ、各国と経済安全保障分野での連携を強化し、地域を「強く豊かにする」と表明する方向で調整が進められている。
- 重要鉱物のサプライチェーン強化:中国のレアアース(希土類)輸出規制を念頭に、供給網の強化を強調する見通し。
- エネルギー安全保障の協力:首相は今月、ホルムズ海峡の封鎖状態を受けて、アジア各国の原油確保を後押しするオンライン会合を開催。こうした取り組みを紹介し、各国との連携を深める考え。
演説は5月2日が軸となっている。首相はベトナムでの演説を通じて、FOIPの新たな方向性を国際社会に発信し、地域の安定と繁栄に向けた協力を呼びかける方針だ。



