連載:高市改憲 9条の行方 深掘り「残ったのは『党是』だけ」自主憲法うたう自民 目的化する9条改正
連載:高市改憲 9条の行方 深掘り「残ったのは『党是』だけ」

自民党にとって、自主憲法の制定は「党是」である――。「党是」とは何か。わかりやすく言えば、党が存在し続ける限り、追い求める目標であり、党のアイデンティティーだ。その党是は、いまもなお生きていると言えるのだろうか。

「党是」の変遷と9条改正の行方

かつて安倍晋三元首相は党総裁として「我が党は結党以来、憲法改正を党是として掲げてきた」と繰り返し発言した。そして安倍氏の後継を自任する高市早苗首相(党総裁)も憲法記念日の3日、改憲派の集会に寄せたビデオメッセージでこう強調した。「自主独立の権威の回復に向け、日本人の手による自主的な憲法改正は自由民主党の党是だ」

高市政権のもとで、優先的に進めようとしているのは、大規模災害時などに国会機能の維持をうたう「緊急事態条項」の創設だが、自民の改憲の本丸は9条にある。首相に近いベテラン議員は「やはり9条。自衛隊を書き込むことに誰も批判しようがないだろう」と自信を見せる。

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しかし、振り返れば、9条改正に対する自民の姿勢は揺れ動いている。1955年の結党時に党がまとめた「政綱」にはこうある。自主憲法の制定が「党是」とされるルーツだ。「平和主義、民主主義及び基本的人権尊重の原則を堅持しつつ、現行憲法の自主的改正をはかり、また占領諸法制を再検討し、国情に即してこれが改廃を行う」つまり自主的な憲法の改正をめざす。そしてこうつづく。「世界の平和と国家の独立及…」

高市首相の改憲戦略

高市首相は「時は来た」と述べ、憲法改正に強い意欲を示している。持論である「国防軍」の明記や、9条への自衛隊の書き込みを目指すが、党内でも意見は分かれる。一方で、国民の間では改憲反対の声も根強く、国会前では連日デモが行われている。

9条改正の現実

9条改正は自民党の長年の悲願だが、現実は厳しい。緊急事態条項の創設が優先される中、9条改正のハードルは高い。しかし、高市首相は「国民の理解を得る努力を続ける」と強調する。今後の政治日程や世論の動向が焦点となる。

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