日産自動車が、英国における電気自動車(EV)向けパワートレイン(駆動装置)の生産計画を撤回したことが24日、明らかになった。同社は経営再建に向けて国内外の車両工場数を削減し、生産能力を縮小することを決定しており、駆動装置の生産拠点も見直しの対象となった。
計画の概要と背景
生産が計画されていたのは、日産とEV向け駆動装置を共同開発している子会社のジヤトコ(静岡県富士市)である。英中部サンダーランドに工場を2026年に完成させ、近隣にある日産の車両工場に供給する予定だった。しかし、今回の計画撤回により、駆動装置は日本からの供給を継続する見通しとなった。
日産の経営再建策
日産は経営再建のため、グローバルな生産体制の見直しを進めている。具体的には、国内外での車両工場数の削減や生産能力の縮小を計画しており、今回の駆動装置生産計画の撤回もその一環とみられる。これにより、コスト削減と効率化を図る狙いがある。
英国事業への影響
日産はサンダーランドの車両工場で、EV「リーフ」を生産しているほか、2027年に欧州市場へ投入するEV「ジューク」の生産も予定している。駆動装置の生産計画撤回は、これらの車両生産に直接的な影響を与えるものではないが、現地調達から日本からの供給に切り替わることで、サプライチェーンに変更が生じる可能性がある。
ジヤトコの役割
ジヤトコは日産の子会社として、EV向け駆動装置の開発と生産を担ってきた。今回の計画撤回により、同社の英国進出は白紙となったが、日本国内での生産体制は維持される見通しだ。
今後の展望
日産は経営再建を着実に進める一方で、EV市場での競争力強化も求められている。今回の決定は短期的なコスト削減に寄与するが、長期的には欧州でのEV生産戦略に影響を与える可能性もある。今後の動向が注目される。



